午後8時
キャプテンアメリカを見るついでに餃子の王将に行って、黄金チャーハン(630円)と牛骨ラーメン(494円)を食べてきた。
カウンター席で品物の到着を待っていると、3つ隣の席で30代前半くらいのサラリーマンが注文をしていた。
「ギョーザ二人前とライスを中で」
王将のカウンター席にはドラマがあると常々思っていた。ギョーザ二人前440円、ライス中160円。計600円の無駄を省いたストイックな構成。メニュー表を見ると同様のセットにキムチ、味噌汁がついて720円のものがある。その差120円。
そのサラリーマンの姿をよく見ると、左手薬指に指輪をしていて既婚者だということが分かった。マイホームの為に少しでもお金を貯めようとしていたのだろうか、ひょっとしたら奥さんの為に少ない小遣いでプレゼントを買おうと節約していたのかもしれない。その姿には手垢にまみれたライフハックという言葉以上の確固とした意志があった。
会計で並んでいた時にそのサラリーマンの方に振り返ると、後ろ左斜め45度くらいの角度、若干、猫背気味な姿勢で地元の新聞を読みながら白飯を口に運んでいる姿が目に映った。