いつか欲しい(19) レオナルド・ダ・ヴィンチ-レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿
1400年代ルネサンス期のマルチクリエイター、レオナルド・ダ・ヴィンチの残したノート。
この手稿、ダヴィンチが27,8歳の頃から始めて、40年の間に約7500枚ほど描かれたらしい。大体2日に1ページほどのペース。ノートと言ってもメモの様な走り書きの印象は受けないので、人が読むことを前提として書かれたもの*1。ダ・ヴィンチの意識としては現代の感覚でいうと専門分野に特化したブログに近いかもしれない。
画像の物は恐らく、数学、幾何学、天文学、植物学、動物学、土木工学、軍事技術等について書かれたアトランティコ手稿の1ページ。細密に描かれたデッサンに隙間を埋めるように書かれるキャプション等のビジュアルやレイアウトが何故か自分の中の少年心をワクワクさせる。ヴォイニッチ手稿の様にキンドルでまとめてダウンロードできるようにして欲しい。寝る前に眺めてニヤニヤしていたい。
画像引用
Looking Through Da Vinci’s Notebooks: The Codex Atlanticus | Endpaper: The Paperblanks Blog
参考
レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿 - Wikipedia
レオナルド・ダ・ヴィンチ - Wikipedia
- 出版社/メーカー: LOGDESIGN Inc
- 発売日: 2014/10/06
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
*1:実際に出版する計画もあったらしい
柳宗理-新しい工藝/生きている工藝(エッセイ)
工業製品のデザインを多く手掛けたデザイナー柳宗理さんのエッセイ「新しい工藝/生きている工藝」。カタログ本。表紙の柄は彼がデザインした布地のものを採用している。
文庫版でも出ているようだけど、自分が持っているものは雑誌「CasaBRUTUS」の付録として付いていたもの。
この柳宗理さんのデザイナーとしての軸足は工芸品という、簡単に言ってしまえばシンプルでてらいのない形を信条としている。このエッセイではその眼鏡にかなった品物が紹介されている。ブランド名の記載があまりなかったのも、装飾を好まないそういった考えの表れだと思う。
カタログ本と言っても、商品を売ることが目的ではなく正しい工芸品の普及というお題目のエッセイなので、一般的に商業価値がなかったり個人的な体験による品物が紹介されていたりするのが面白いところ。
例えば、船が離岸しないようにロープをくくり付けておくためのボラード。知人の子供の作る綺麗に作れているとは言えないケーキ。日常で見かける何気ない物体に対して、優しい口調でありながら毅然と語る姿勢は、みうらじゅんがマイブームを語る様に自分のフィルターを通して物を見て語る楽しさを教えてくれる気がする。
ただ、「工芸品としての良し悪し」というある種の最大公約数なテーマで語られているので「柳宗理個人の好き嫌い」が見えてきにくいのが残念だった。
参考
インダストリアルデザイナー - Wikipedia
柳宗理 - Wikipedia
民芸運動 - Wikipedia