マチェーテを見た。

続編のマチェーテキルズの上映が始まったのでまだ見てなかった前作を見ることにした。

 

ニートレホ演じるマチェーテが自分ををはめた悪党を惨殺していく物語で、最終的に勝つという内容の映画でした。

 

何が良かったかって、マチェーテウェポンとマチェーテアクション。オープニングの殺陣に始まり、病院での文字通り度肝を抜いたロープアクション、病院内では紐の先に刃物をつけた、鞭っぽい武器を振り回したり(ちなみにこの辺のBGMが悪魔城ドラキュラっぽかった)、バイクシーンは大爆発をバックにガトリングガンを乱射していました。

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マチェーテウェポン 期待 裏切らない」

 

 後は、悪役。ナッシュ・ブリッジスドン・ジョンソンは静かな狂気をはらんでいてちょっと憧れるタイプのヴィラン。殺され方があっけなかった気もするけど、ナッシュの声をあてていた故・野沢那智曰く「あまり器用ではない俳優」らしいのでひょっとしたらあんまりくどく死ぬ演技をされても興が覚めるだけだったかもしれません。

あと地味にナッシュの相方のジョー・ドミンゲス役のチーチ・マリンも出演していたのがうれしかった。吹替え版だと故・青木武のコメディリリーフ的な声を意識した配役もナイス配役でした。

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 「おぉーい!ハーベェーイ!」は刑事ナッシュ・ブリッジスの名セリフ

 

逆にセガールセガールでした。健在のくどいまでのセガールタクティクス。セガール構え、セガール掴み、セガールいなし、セガール剣術。どこをとってもセガールで悪役になってしまったことでセガールらしさが殺されてしまう心配をしていたのですが、セガールだから心配することなんて何もないのに、ただの僕のセガールに対する杞憂でした。日本好きのセガールらしくいつも傍らにはオリエンタルな女性がいたし、剣術は小刀とのポン刀二刀流だし、声を当てているのは大塚明夫だし。大塚明夫が声優を務めたことで腹をマチェーテで突き刺されての「こんなものは何ともない」に沈黙シリーズを思い起こさせ、強がりではない、極めて自然な当たり前の事にしか聞こえさせない強制力がはたらきます。散り方も膝をついて腹に刺さった得物で切腹を試みるジャパンラブなセガールラブ演出でした。

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沈黙シリーズで拳銃で撃ち抜かれて「貫通したから大丈夫だ」と言ったセガール。そう言われたら我々は信じるしかないのだ。

 

この間見たキックアス2もそうだったけど、絶対に情操教育に悪影響を及ぼす映画で、冒頭にマチェーテの無茶を信じて付き合う相棒みたいな警官が蜂の巣にされて無表情で「スマン」で済ませてしまう命の軽さとか、下品さ軽薄さが良く出てた大好物の映画でした。

 

映画はもともと見せ物小屋の出し物だった。その出自を忘れず、品格や良識なんかは放っておいて、ただただ刺激と快感を追求するのがB級映画

マチェーテ 特集: 映画.com LOVES 超B級映画「マチェーテ」 ~映画を愛するすべての映画ファンへ~ - 映画.com

 

まさにコレ。あと安全性を考慮したナイロンカッター草刈機のシーンは殺伐としたあの映画の中の一服の清涼剤。

 

山善(YAMAZEN) 電気草刈り機 ナイロングラスカッター NGC-300

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